| ◆「見えない貌」夏樹静子 | 2006.09.14.Thu / 16:15 | |||
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「メル友に会いに行く」というメールを最後に消えた娘・・・
これも犯罪の被害者と加害者の親の物語です。
でも地味です。ドラマチック度はあまりありません。
どうも最近は地味な小説に惹かれます。
夏樹さんは一時期メロドラマ色が濃い作品が多くなったので、あまり読まなくなっていたのですが、最近また重厚なミステリー作品を書かれているようで楽しみ。
「これからメル友に会いに行くところ」、そんなメールを残して娘が消えた。残された母は娘の最期の姿を求めて、ある計画を実行する。しかしそのことが第2の事件を招いてしまう・・・
これは事件の被害者と加害者、それぞれの親の物語。
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、中盤での展開には意表を突かれました。後半は法廷ドラマになります。
どちらの親の行動も現実的ではないですが、この母親の行動は、ある意味、発想の転換ですよね。スポーツの監督とか、創造的仕事をしたら成功するかもしれません。
消えた娘は23歳で既婚。すでに親から独立して生活している女性なので、10代の少女が消えた事件とは親が関わる意味が違うのではないかと思うのですが、母親の気持ちは変わらないものなのでしょう。でも娘への依存度がちょっと高いような気もしました。それが事件のポイントかもしれません。
それにしても最近の子供は親の前で良い子を演じることが、ふつうになっているんですね。私が子供の頃は、外では良い子を演じて家では本性を現すというのが一般的だったと思うのですが(^^;)
もうひとつ、娘を失った母親が一番に考えたことは「もし犯人が20歳以下なら罪に問われないのではないか」という危惧。少年犯罪、少年法は遺族の感情も左右する問題になっていますね。
「出会い系サイト、メル友、メル友に会う」、どれも朔子にはなじみのない言葉ばかりだった。世の中のあちこちで自分には想像もつかない異質な世界が生まれつつあるのだろうか
メル友の説明は知っている人にはわずらわしいかもしれないですね。
朔子(消えた娘の母親)の反応もPTA的というか保守的過ぎるし。
今の46歳なら、むしろメル友なんて、ばんばんやってそうです。ただ、知らない人は徹底的に知らないだろうけど。
ネットの世界は、その中にいる人と、まったく知らない人とでは捉える感覚が全然違いますからね。言葉で説明するとひたすら怪しかったりするし(笑)
異質かどうかは別として「想像もつかない世界」であることは確かでしょう。
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