kigi's Book Diary

本の感想ブログ

「事件当夜は雨」 ヒラリー・ウォー

「失踪当時の服装は」が面白かったので、続けてヒラリー・ウォー作品です。
この作家の小説はいつもいきなり事件が始まるところがいいですね。
導入部から緊張感があって引き込まれます。

原題は「That Night It Rained」


00P1000947.jpg
「宮部みゆきオールタイムベスト10の1冊」だそうですが、
他の9作はどこで見られるんでしょう?

事件の舞台はコネチカット州の小さな町。
5月にしては肌寒い土砂降りの雨の夜、早めに床に就いた町民ソレンスキーは
玄関のドアを激しくたたく音で目が覚める。
ドアの外に立っていたのは大きなコートを着て帽子を目深にかぶった見知らぬ男。
その男が言った言葉は「ロベンズのうちはどこかね?」のひとこと。
ソレンスキーがロベンズの家を教えると男は去って行ったが、
1時間後に戻ってきて、ロベンズは留守だったと言う。

これだけで先が気になりますよね。
ミステリーなので、その後、当然ロベンズが殺されるわけだけど、
この謎の男の登場が警察の捜査に様々な影響を及ぼしていく。

捜査するのはフェローズ署長と刑事。
いつものように残された証拠を検討して1つ1つ仮説を捜査し絞り込んでいくが、
すべての手がかりを調べつくしても犯人像が見えてこない。
捜査はまた謎の男に戻っていく。

感想は「やられた~!」ですね。
見事です。

次に読んだ「この町の誰かが」は凡作でした。
ヒラリー・ウォー完読を目指すわけでもないなら読まなくてもいいかと(^_^;)
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「失踪当時の服装は」 ヒラリー・ウォー

1952年発表作品の新訳。原題は「Last Seen Wearing」



帯にある宮部みゆきさんのコメント
「捜査小説とはこういうものだ」という手本のような傑作。
まさにその通りに、推理小説ではなくて警察小説。

一般のミステリーでは、いかに読者を驚かせるか騙すかが焦点になっているけど、
そういう意味の意外性は狙ってない。
謎も解決も実にストレートな事件。

発端は女子大生の失踪。
大学の寮に暮らすミッチェルは午前中の授業から戻ったのち、
体調不良を理由に昼食には出かけなかった。
しかし食事を終えたルームメイトが部屋に戻ると
ミッチェルの姿はなく、夜になっても戻らなかった。

通報を受けた警察は捜査を開始。
目撃者探し、駅や銀行、病院への聞き込みなど、
考えられる可能性を1つ1つ消していく。

「キドリントンから消えた娘」の捜査が迷路なら、
こちらは100m走のように一直線。

本当に地道な捜査で証拠を集めていくところは、
よく面倒にならないなと感心してしまうくらい。
まあ仕事だから当然なんだけど。

あと、なんといっても一番気に入ったのは
「警察官からみの脇筋は一切なし」というところ。
だから緊張感が持続するんですよね。

ちょっと続けて読んでみたい作家です。

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