kigi's Book Diary

本の感想ブログ

「喪失」 カーリン・アルヴテーゲン

スウェーデンの女流作家の出世作です。
2000年、北欧のミステリー賞「ガラスの鍵」賞受賞作。

同じ賞を受賞したヘニング・マイケルの「殺人者の顔」が、
苦手なタイプの小説だったので期待しないで読みましたけど、
これは読みやすい小説でした。
むしろ、あまりに読みやすくて拍子抜けしたというか(笑)

たしかに前半はかなり重いけど、
それは現代ミステリーに共通の社会的問題なので北欧ミステリー独自の特徴でもないしね。
後半はサスペンスが主体になってハラハラドキドキの展開になります。
1冊の中にいろいろな味わいが詰まった作品でした。

喪失 (小学館文庫)喪失 (小学館文庫)
(2004/12)
カーリン アルヴテーゲン

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ストーリーを簡単に言ってしまえば、
猟奇殺人の犯人と誤認され、指名手配されたシビラが無実を証明するために真犯人を捜す話。

前半は社長令嬢として生まれたシビラが18歳で家を出て
殺人犯として指名手配されるまでの壮絶な半生が描かれるんだけど、
このシビラの母親が強烈。

表向きは支配階級である自分たちの特権意識に凝り固まって、
工場労働者たちを差別するということになってるけど、
それ以上に、娘によって自分の女性としてのアイデンティティが揺らぐことを
恐怖して嫌悪するタイプ。

あらゆる手段で娘の女性性を否定する、
そんな強烈な母親の支配から逃れてホームレスになったシビラ。
ある日、騙して食事をおごらせた男性が残酷に殺され、事件に巻き込まれてしまう。

後半は追い詰められたシビラが独自に真犯人探しを始めるんだけど、
ここで雰囲気は一変。
なにしろ、犯人探しを手伝ってくれるのが15歳の利発な少年なのよ~
いきなり宮部みゆき風の少年ものになります(^o^)

そして最後は真犯人との息詰まるサスペンス。
アメリカの犯罪ドラマのように終わります。

全体的には2時間ドラマのように気軽に読める作品で、
スウェーデンの宮部みゆき風でした。

続きはネタバレ


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テーマ : 推理小説・ミステリー    ジャンル : 本・雑誌
  1. 海外ミステリー
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