kigi's Book Diary

本の感想ブログ

「ウォリス家の殺人」 D・M・ディヴァイン

本格もの。
タイトルから"お屋敷もの"かと思いましたけど、
ある家族の秘められた謎をめぐる殺人事件です。

-----------------------------------------
作家として成功して社会的名士になっているジョフリー・ウォリス。
彼の元に、長い間音信を絶っていた兄が訪ねてきた。
その兄が現れてからジョフリーの態度が一変。
なにか重大な問題に心を奪われているようだった。
そしてある日、決着をつけると言って兄の家を訪問し、
ジョフリーはそのまま姿を消した。大量の血痕を残して。
------------------------------------------



緊迫の法的劇、嵐の夜の殺人、夜道のカーチェイスと、趣向も盛りだくさん。

ただトリックは驚くほど単純だし、犯人を見破るヒントもよくあるパターン。
まあ、そこは事件の謎を追うのが名探偵でも名警部でもなく歴史学者ということで
詰めが甘いのはしかたないところかもしれないけど、
警察も捜査してるわけだから、ちょっと裏づけ不足ですよね。

犯人が明かされた時に、肩透かしのように感じてしまうのは、
その捜査の杜撰さに納得できないところがあるからだと思います。

それではこの作品の特徴はなにかというと、それは犯人像の描き方。
これは意外性があります。

あとは全体の構成。
最初の4分の一くらいのところで、ほとんど事件は終わったような展開。
これから先は何が起こるのかと、充分期待させます。
ただ「それでいいのか警察として?」とも思ってしまいますが・・・

全体の感想としては、面白いけどインパクトがない、というところでしょうか。
ヒントはフェアです。

以下はネタバレです。
スポンサーサイト
テーマ : 推理小説・ミステリー    ジャンル : 本・雑誌
  1. D.M.ディヴァイン
  2. / トラックバック:0
  3. / コメント:0

「暗色コメディ」 連城三紀彦

「造花の蜜」を読んだので、なんとなく連城ミステリーを読みたくなって再読。
これは、その中でもかなり特異な1冊だと思いますが。

序章に登場するのは精神を病んでしまったと思われる人々。
夫がもう一人の自分と浮気していると思い込む妻。
生きてる夫が死んだと思い込んで供養する妻。
妻が別人に入れ替わったと信じている医師。

これはどういう物語が始まるのか、ちょっと不安になったりもしますが、
でもすべては1つの事件に集約され、合理的に説明される。
超常現象と理性の合成された美のような世界です。

あるべき死体が見えなくても、ちゃんと解説があるからいいんです(笑)



テーマ : 推理小説・ミステリー    ジャンル : 本・雑誌
  1. 国内作家・ら行
  2. / トラックバック:0
  3. / コメント:0


NEW ENTRY  | BLOG TOP |  OLD ENTRY


プロフィール

kigi

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カウンター

ブロとも申請フォーム

« 2009 03  »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

ブログ内検索

月別アーカイブ

08  07  06  05  03  02  01  11  10  09  08  07  06  05  02  01  07  06  04  03  02  02  08  07  04  03  01  12  10  09  07  05  03  02  01  12  11  10  09  02  01  12  11  10  09  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10 

フリーエリア

Yahoo!ボットチェッカー
Googleボットチェッカー
MSNボットチェッカー