kigi's Book Diary

本の感想ブログ

「杉の柩」 アガサ・クリスティ

クリスティの中でもかなり好きな作品。

この作品の要目は、なんといっても容疑者が少ないところ。
3人の女性が自宅で昼食を取り、その直後、そのうちの一人が死んでしまう。
つまり容疑者は二人。しかもそのうち一人は看護婦。

こうなると、もう一人の女性が疑われるわけですが、
さらに彼女には動機があった。殺された女性と食事を作った女性は恋敵。
当然のように食事を作った女性が逮捕される。

しかしそこでポアロ登場。彼女の冤罪を晴らす。
濡れ衣といっても、他に本人らしい人物は誰もいないわけで、
物語が進むほどに彼女以外の人物が毒物を入れるのは不可能と思われてくる。

どういう結末で終わるのか、最後まで惹き付けられる作品です。

なんとなく犯人を予想することは出来るんですけどね。
隠された情報も多いから真相を推理するのは困難。
ある程度のヒントは出されているので、もしかしたら?という程度かな。

終盤の法廷劇がドラマチック。



犯人とされているのはエリノア・カーライルという中産階級の令嬢。
彼女にはロディー・ウエルマンという婚約者がいる。
しかしそのロディーが他の女性に心変わり。
その女性こそが被害者となったメアリイ・ジェラード。

ある日、エリノアはメアリイをお茶に招待し、
そこでメアリイはエリノアの作ったサンドイッチを食べて死んでしまう。
当然エリノアは逮捕され、殺人容疑で起訴される。

メアリイはエリノアの叔母の屋敷の門番の娘なんですが、
叔母に気に入られて高い教育を受け、美しいレディに成長している。
それを見たロディーが惚れ込んでしまったわけですね。

この毒殺事件は嫉妬による殺人と意味付けられ捜査や裁判が進みますが、
事件の前提には資産家である叔母の財産問題も絡んでます。

どう読んでも真相はひとつしかないように思えるんですが、
それはある先入観にとらわれているから。
小さな齟齬を追求すると、ぼんやりと真相らしき影が浮かびます。
でも、読者が推理できるのはそこまでなんですけどね。

以下はネタバレ

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テーマ : 推理小説・ミステリー    ジャンル : 本・雑誌
  1. アガサ・クリスティ
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