kigi's Book Diary

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「逃避行」 篠田節子

50歳の主婦・妙子が家族を捨てて愛犬ポポと逃げる話。

なぜ逃げなくてはならないかというと、犬が隣家の子供を噛み殺してしまったから。
隣家の不登校児が妙子の家の庭に勝手に入り込んで放されていた犬を虐待。
パニックになった犬がその子を咬み殺してしまう。

刑事責任は免れたが、夫と娘は世間体を考えて殺処分に同意。
納得できない妙子は犬を連れて家を出る。

何度も繰り返される言葉「人は裏切るけど犬は裏切らない」
もうこれがテーマでしょう。
それにしても、この夫と娘はひどい。

ただ妙子も家族に依存しすぎていたところはあるんですよね。
自分の体も人生も自分で責任持たないとね。


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  1. 国内作家・さ行
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「杉の柩」 アガサ・クリスティ

クリスティの中でもかなり好きな作品。

この作品の要目は、なんといっても容疑者が少ないところ。
3人の女性が自宅で昼食を取り、その直後、そのうちの一人が死んでしまう。
つまり容疑者は二人。しかもそのうち一人は看護婦。

こうなると、もう一人の女性が疑われるわけですが、
さらに彼女には動機があった。殺された女性と食事を作った女性は恋敵。
当然のように食事を作った女性が逮捕される。

しかしそこでポアロ登場。彼女の冤罪を晴らす。
濡れ衣といっても、他に本人らしい人物は誰もいないわけで、
物語が進むほどに彼女以外の人物が毒物を入れるのは不可能と思われてくる。

どういう結末で終わるのか、最後まで惹き付けられる作品です。

なんとなく犯人を予想することは出来るんですけどね。
隠された情報も多いから真相を推理するのは困難。
ある程度のヒントは出されているので、もしかしたら?という程度かな。

終盤の法廷劇がドラマチック。



犯人とされているのはエリノア・カーライルという中産階級の令嬢。
彼女にはロディー・ウエルマンという婚約者がいる。
しかしそのロディーが他の女性に心変わり。
その女性こそが被害者となったメアリイ・ジェラード。

ある日、エリノアはメアリイをお茶に招待し、
そこでメアリイはエリノアの作ったサンドイッチを食べて死んでしまう。
当然エリノアは逮捕され、殺人容疑で起訴される。

メアリイはエリノアの叔母の屋敷の門番の娘なんですが、
叔母に気に入られて高い教育を受け、美しいレディに成長している。
それを見たロディーが惚れ込んでしまったわけですね。

この毒殺事件は嫉妬による殺人と意味付けられ捜査や裁判が進みますが、
事件の前提には資産家である叔母の財産問題も絡んでます。

どう読んでも真相はひとつしかないように思えるんですが、
それはある先入観にとらわれているから。
小さな齟齬を追求すると、ぼんやりと真相らしき影が浮かびます。
でも、読者が推理できるのはそこまでなんですけどね。

以下はネタバレ

テーマ : 推理小説・ミステリー    ジャンル : 本・雑誌
  1. アガサ・クリスティ
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「春にして君を離れ」 アガサ・クリスティ

ミステリーではありません。
メアリ・ウェストマコット名義で発表された一般の小説。
でもそこはクリスティですから、ミステリー作家的な視点で人間を観察してます。

真実と、真実であると思われていることとの違い、
何かを見るということ、認識するということはどういうことなのかを考えさせられる小説です。



あらすじを簡単に書くと、中年の主婦が旅先で足止めに遭い、
無為に過ぎる時間の中で我と我が人生と振り返るという話なんですが、
だからといって、「本当の自分を見つける」という単純な話でもありません。

ジョーン・スカダモアは弁護士の夫と3人の子供を持つふつうの主婦。
子供たちはすでに独立して、今は夫婦二人の暮らし。
そんな時に末娘がバグダッドで病気で倒れる。
看病のためにバグダッドに赴いたジョーンは、
帰りの途中で天候不良のため砂漠の宿泊所に足止めされてしまう。
他に宿泊する客もなく、何もすることがない1週間。
長い長い無為の時間の中で、否応なく自分の人生を振り返ってしまうジョーン。
そして気がついたのは、今まで自分が知っていたこと見ていたことは、
本当に起こったことと違うのではないかということ。


世の中には一人になることを恐れ、常に忙しくしていないと不安な人がいるけれど、
ジョーンもそんな一人。
一人になって考え事をして、ずっと考えないようにしていたこと、
見ないようにしていたことに気づいてしまうのが怖いんですね。

ではジョーンが砂漠で自分を見直して終わりかというと、
そう簡単には終わるわけもなく、人生の深遠を覗き込む気がするラストです。

最初の登場シーンから価値観が固定された完璧タイプとして描かれているので、
そこに破綻を読み取る人もいるかもしれないですが、
はたして破綻なのかどうかは疑問・・・ですね。

ここからネタバレ


  1. アガサ・クリスティ
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「天地人」 火坂雅志

来年の大河ドラマの原作です。
主人公は上杉謙信、景勝の家臣・直江兼続。



上巻は青年時代の兼続から魚津城陥落まで。
謙信亡き後の上杉家の相続争いを描いた小説はほとんどないと思うので、
そういう意味では珍しい。


  1. 国内作家・は行
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「茶々と秀吉」 秋山香乃

淀殿こと茶々姫については、小説でもドラマでも
今まで数え切れないほど描かれてきてますよね。
主役の時もあれば脇役として描かれる時もある。

役どころはだいたいは悪女に近いイメージが多くて、
高慢な姫君、あるいは不義の子・秀頼に天下を継がせようとする猛母だったりします。
まあ、これは江戸時代に徳川家が作り上げたイメージに影響されていたらしいですが。

最近では秀頼は秀吉の実子という説が有力になってきたようですが、
フィクションの世界ではまだまだ秀頼の実の父親は大きな謎のようです。

そのように謎も多く、イメージの掴みにくい女性なんですが、
この本で描かれている茶々は今まで描かれたことがないタイプに
分類できるかもしれません。
いってみれば、ごくごくふつうの女性なんです。


  1. 国内作家・あ行
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