kigi's Book Diary

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「天窓のある家」 篠田節子

短編9編を収録
9編の主人公はすべて、どこにでもいるような30・40代の男女。
しかし内面に抱えている不満不平は、今まさに爆発…



「家鳴り」が面白かったので読んでみたのですが、
これはちょっと趣向が違う作品群。
こういう不満を溜め込んでる主人公の話はあまり好きではないんだけど、
なぜか読み始めると止まらなくなるんですよね。

「友と豆腐とベーゼンドルファー」の有子は30代の主婦。
彼女の夫は妻には何の相談もなく「非人間的な競争社会」である会社を辞める。
家族の生活は有子のパート収入にかかり、
有子は食事の時間も取れないほど働かねばならなくなる。
「こうして夫は人間性を回復し、有子は人間性を剥奪された。」
それなのに、さらに夫は突然とんでもないことを言い出した。

「パラサイト」の祥子は公務員の夫と1DKのアパートで暮らしている。
しかし友人の奈々実は経済力のある両親の家で優雅な独身生活を楽しんでいる。
ブランド物で着飾って母親と買い物や旅行を楽しむ奈々実を
祥子は「寄生虫」と呼んでいた。
しかし久しぶりに会った奈々実は思いがけない生活を送っていた。

他、「手帳」「天窓のある家」「世紀頭の病」「誕生」「果実」「野犬狩り」「密会」


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「家鳴り」 篠田節子

旧題「青らむ空のうつろの中に」
短編7編を収録。



ミステリーではありません。
なかなかジャンル分けの難しい小説集だけど、ホラーというより恐怖小説、
というより「日常の崩壊」というのが一番近いかもしれませんね。

震災難民、介護、ペットロス、育児放棄、倒産、住宅ローン破産、不倫、
日々ニュースに取り上げられる現代の課題が一味違う視点で描かれています。

かといって、問題提起をするような重苦しい小説ではありません。
まあ、暗いのは暗いけど、なにより結末が予想外。
「このテーマだと、こういうふうに進んで、こう終わるだろうな」と予想して読むと、
見事に裏切られて、話は違う方向に進んでいく。
その裏切られ方とラストが、恐怖小説なのに快い、不思議な読後感でした。

篠田さんは犬好きというのも伝わってきました。
動物好きな人が持つ現実肯定観みたいなものが
恐怖を描いているのに重くならない素因かもしれませんね。

続きは各話の感想。
ミステリーではないのでネタバレというわけでもないけど、
あらすじも書いてあるので、未読の方はご注意。

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「ダイイング・アイ」 東野圭吾

1999年に「小説宝石」に連載されたものを単行本化。
面白いことは面白い。ただ、すご~く面白いというわけではないです。



ガリレオシリーズがドラマになるとはまったく予想も出来なかったけど、
こちらはそのまま2時間ドラマになるような話。

冒頭は交通事故のシーン。
車に撥ね飛ばされた被害者の視点から描く描写がやや際物めいてますが、
その体に受ける衝撃、突然命をむしりとられる無念さや悲劇性は重く伝わります。

そしてその1年後、加害者の雨村慎介は被害者の遺族に襲われて
事故の記憶の一部を失う。

自分が起こした交通死亡事故、そんな重大な記憶が抜け落ちていることに
もどかしさを感じた雨村は、なんとか事故の詳細を思い出そうとするが、
自身の断片的な記憶と関係者の話との食い違いに気がつく。
あの日、本当は何が起こったのか。
一人で調査を始めた雨村の前に謎めいた人物が現れる。

謎めいてるといえば、登場する人物がすべて謎めいてるんですけどね。
だからそれぞれの人物像がわかりにくい。
では、そんなわかりにくい人物像に裏があるかというと、そうでもない。
ただ設定が雑なだけのような気がしてしまうのも残念。

とにかく、なんだか訳がわからないうちに終わる本。
細かいところはネタバレで。

ただ、この10年で日本人は本当に変わったということは感じました。
自分のやったことに責任を感じない人が増えたよね。
この中に出てくるある人物が今時の人なら、「関係ない」で終わってるかも。

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続きはネタバレで書いてます。



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「1950年のバックトス」 北村薫 

短編集。
95年から2007年まで様々な雑誌に掲載された短編23作を収録。

それぞれの作品の趣向も様々で、ホラー、謎解き、日常のスケッチ、人情話まで
いろいろな話が読めます。
感想は、とにかく「上手い!」の一言に尽きます。



タイトルになっている「1950年のバックトス」は野球の話。
意外性と種明かし、ラストの感動、短編小説のお手本のような1編。
やはりこれが一番面白かったです。

「昔町」は現在の昭和ブームを予言したような作品。
でも昭和ってそんなにいい時代だったのかな?
懐かしいというのはわかるけど。

ノスタルジーといえば「小正月」も、しみじみさせられました。
「恐怖映画」も、ある意味ほほえましく味のある作品でした。

気軽に読める1冊。

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