kigi's Book Diary

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「夜行観覧車」 湊かなえ

「告白」は途中で放り出した私ですが、これは面白く読みました。

高級住宅地の中の造成で余った狭い一区画に建つ小さな家。
周囲の大きな住宅とは明らかに違うその家では、
中学生の娘と母親の争う大声が毎日のように近所中に響き渡っていた。

しかし実際に事件が起こったのは、その家ではなく向かいの豪邸。
医者の父親と有名校に通う子供たち、
誰もが羨むような家庭で母親が父親を殺すという事件が起こる。

夜行観覧車

夜行観覧車

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キレる子供と持て余す母親。
どっちも相手の方が悪いと思ってるから解決しない。
そして母子の対立の理由を理解できないために関わり方を間違え、
さらに混乱を大きくする父親。

母も子も、相手が自分の言い分を理解してくれないことが理解できない。
「この人は何を言っているんだろう?」という不可解に苛立つばかり。

母親と子供の、粘膜でつながっているようで他人より他人の関係。
しかし他人には決して踏み込めない妙に生物的なつながり。

登場人物の一人の言葉にもあるけれど、
女性にしか書けない小説であって、女性にしか理解できない小説かもしれません。

女性にとって子供と家(家庭という意味ではなく建物自体)は
自分の存在証明みたいなところがあるのかもしれませんね。
だから男性のみなさんは、子供の教育とか、引っ越し・新築問題で
いいかげんな返事をすると、家庭が崩壊するかもしれませんよ・・・


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テーマ : 推理小説・ミステリー    ジャンル : 本・雑誌
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「影の地帯」 松本清張

これも清張作品としては異色な存在かもしれませんね。
サスペンス風味で、ちょっと洋画風な展開もあります。

影の地帯 (新潮文庫)影の地帯 (新潮文庫)
(1972/08)
松本 清張

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そして、なんといっても珍しいのは物質トリックが重視されているところ。
動機は一応社会派なのですが、読みどころはトリックしかないといっていいくらいです。

信州の静かな湖に投げ込まれる謎めいた木箱。
住宅街に突然建てられた石鹸工場。
人も通わない深い山奥の閉ざされた村。

ひたすら不気味な雰囲気と、たたみかけるサスペンスで夏休みに読むには最適。

事件を追うのはフリーのカメラマン田代利介。
彼は飛行機の中での美女との出会い心惹かれるが、
その美女には無愛想で風采の上がらない中年男性が同行していた。

その男性に反感を持った田代だったが、なんと田代の行きつけのバーに、その男性がやってくる。さらには店のマダムと密談をしているところを見かけるが、その後マダムが姿を消してしまう。

男性の行動に不審を抱いた田代だったが、東京や信州の仕事先でもその男性を見かけるにあたって、男の謎めいた行動を追うことにする。

しかし謎の男に関係する人間が次々に行方不明になり、ついに田代にも危険が及ぶ。

元になる事件の大筋は予想がつくのですが、その事件と田代が遭遇した謎がどうつながるのかは、なかなか予測できなかったですね。

信州の山深い湖が印象的ですが、今はこんなに静かじゃないのが残念。

いろいろ不気味な後味です。


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「蒼い描点」松本清張

再読ですが、やっぱり面白かった。
被害者の過去を探るうちに、次々に新しい事実が判明していくという、
私の好きなタイプの推理小説。

探偵役は編集者の若いカップル。
くたびれた刑事は出てこないし、あまりリアリティのない女性心理なども含めて、
清張っぽくない作品かもしれません。

蒼い描点 (新潮文庫)蒼い描点 (新潮文庫)
(1972/05)
松本 清張

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---------------------------------------------
編集者の椎原典子は担当する女流作家の原稿を取るために箱根へ向う。
そこで偶然、暴露記事専門のフリー記者・田倉に出会う。
田倉が箱根にやってきたのは、どうやら典子が担当する女流作家のスキャンダルに
関係があるらしい。
警戒する典子だったが、翌日、その田倉が崖から墜落して死んでしまう。
そして、その死は田倉の妻という女性の証言で自殺と判定された。

しかし、前日の田倉の行動から、その死に不審を感じた典子は、
同僚の崎野竜夫と共に田倉の過去の謎を追う。

まずは担当する女性作家から話を聞こうとするが、彼女は突然東京へ戻っていて
会えない。しかも彼女の夫が失踪したという。
仕方なくお手伝いの女性に詳しい話を聞こうとするが、その女性も姿を消す。
やがて当の女流作家も失踪し、さらには田倉の妻も行方不明に。
事件の関係者、容疑者が次々と行方をくらまし、ついに誰もいなくなってしまう。


そうなんです。もう1つの趣向は「誰もいなくなった」!

小説の中でも語られています。
「外国の推理小説の題名にあったわね。"そして誰もいなくなった"って」

クローズドサークルではなく、日本全国版の「誰もいなくなった」
それを成り立たせているのが、素人探偵者という設定なんですね。
警察なら全国捜索が出来ますからね。

清張独特の重厚さはあまり感じられませんが、面白い作品です。

テーマ : 推理小説・ミステリー    ジャンル : 本・雑誌
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「おそろし 三島屋変調百物語事始」 宮部みゆき

タイトルに百物語とあるとおり、ふしぎ話の連作もの。



怪異もの、情念ものと語られて、最終話の「家鳴り」で一応の解決となります。

聞き手となるのは17歳の娘・おちか。
川崎の旅籠の娘だが、ある事件の当事者となり、自分の心から逃げるしかない生活を送っている。
おちかの叔父である三島屋夫婦は、そんなおちかの心を救うために
同じように心に重荷を持つ人を集めて、話を聞かせることを考えた。

こうして三島屋を訪ねる人々が語る話が1編づつ収められてるわけですが、
怪談という意味での怖い話ではないですね。
人の心の闇、情念や執念の恐ろしさが主になってます。

そういう意味でおそろしい話だと思ったのが「邪恋」と「魔鏡」。

「邪恋」では、主人公とも言えるおちかが関わった事件のあらましが語られ、
「魔鏡」は、ある一家の崩壊の話。
特に「魔鏡」の親が私には怖かったですね。
真面目で堅気のふつうの人の、己でさえ気がつかない邪悪。
それが垣間見えてしまうところがおそろしい。
悪人の悪より善人の悪の方が救われない気がしてしまいます。

最後の解決は、宮部さんらしい優しいラストです。
それがなぜか救いに思えない私は、やっぱりひねくれものなのかな~

そういえば最近読んだ篠田節子の「聖域」。
あの最後で語られる荒涼のほうが私は救われる気がしますね。

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「十万分の一の偶然」 松本清張

1980年から81年まで週刊文春に連載されたもの。

いわゆる清張のイメージとは少し違う作品。
80年代に入って、またトリックものが台頭してきた頃でもあるので、
そんな時代の影響もあるのかもしれませんね。

東名高速で起きた大事故を捕らえたアマチュアカメラマンの写真が
新聞社主催のニュース写真大賞を受賞する。
しかし、大事故の直後に、あまりに都合よく現場に居合わせたカメラマンに
疑いを持つものもいた。
その一人、事故の犠牲者の婚約者でもあった沼井正平は
問題のカメラマンである山鹿恭介を追い詰める。

変則的な倒叙物と言えばいいのかな。
ストーリーの流れも速く、緊迫感があるの一気読みしました。

ちょっとネタバレ↓


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「楽園」 宮部みゆき

久々に正統派の宮部作品を読みました。
ある家族に秘められた謎を解いていくという点では「火車」に近い作品。
もうひとつ、別の意味でも「火車」と共通するところがあります。



導入部では超能力やサイコメトラーなんて話が出てくるので、
また不思議話になってしまうのかと不安を感じましたけど、
それはきっかけのひとつで、基本的には現実社会の話。

主人公は「模倣犯」に登場した前畑滋子。
では「模倣犯」を読んでいないとわからない話なのかと心配される方も
いらっしゃるかもしれませんが、いわゆる続編ではないので大丈夫。
もちろん読んでいれば、より納得できますけどね。

前畑滋子は、実は私も覚えていませんでした(^^;)
でも小説の中にちゃんと説明が出てくるので、
「あ~、あの人か」と思い出すことが出来ます。

あらすじ
ある夫婦が高校生の娘を殺して自宅の床下に埋めた。
16年後、その自宅が火事になり、発覚を覚悟した夫婦は警察に自白する。
殺人はすでに時効になっていたので事件にはならず
事実関係の確認だけが行われたが、
発覚前にその事件を透視し、絵に残した少年がいた。
少年はなぜ事件を知ることが出来たのか?
前畑滋子は少年の母親の依頼で調査に乗り出す。


事件の謎解きというよりも、事実が次々に明らかになっていく過程が面白い。
思いがけない日常からヒントを得られたり
意外なところに探していた情報が隠れていたり、
まったく別の事実と事実がつながる面白さ。
これがこの小説の醍醐味で、まさに私の好みの小説でした。

調べものは好きなんですよ。
昔、バイトでレファレンスサービスのお手伝いをやったことがあったのですが、
調べながら自分でワクワクしてしまったことがよくありました。
まったく違う分野の本や雑誌から探してた情報を見つけた時なんかは、
すごい達成感がある。
あれは探偵に近いものがありますね。

ただ手放しで傑作といえないのは、ひとつの謎が謎のまま残っていること。
それが気になって仕方ない。
どなたかわかったら教えてください。
詳しくは↓の「続きを読む」のネタバレで。


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「吉原手引草」 松井今朝子

平凡な内容と言ってしまえばそれまでだけど、吉原随一の花魁・葛城が起こした事件の謎に興味が引かれて、最後まで楽しく読めました。



冒頭から独白が始まるので、とりあえず読者に与えられる情報は、
花魁の葛城が何かの事件を起こした、あるいは巻き込まれたらしいということだけ。
その事件について、なにやらいわくありげな若者が葛城に関係のある者たちに聞き込みをするというかたちで話は進みます。

最近、幾つかこういうインタビューを連ねる形式の小説を読みましたけど、
それらの作品と違うのは、特定の人物について語ることによって語っている人物の人間性が浮き上がるという趣向ではなくて、応える人たちは単なる証言者であって、情報を与えるだけ。
要するに裁判記録を読むような感覚です。

主眼は吉原についての記述なんでしょうが、私の場合は学生時代に樋口一葉について勉強して、そのときに吉原についてもある程度知識を得たので、あまり驚きはなかったです。
まったく知らない人が読んだら、ああいうシステムは意外に感じるものなのかな。

結末については、予想できる範囲でした。
聞き込みをする若者の素性がある程度推理できること、花魁の生まれについてもところどころ語られているので、あまり意外性はありません。
上にも書いたようにミステリーとしては平凡な内容でした。

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◆「名もなき毒」(宮部みゆき)感想アップ

宮部さんの新刊「名もなき毒」感想アップしました。
たたんであるので↓からどうぞ♪
特にネタバレはしていません。

これは『誰か』に登場した杉村三郎のシリーズでした。
かといって続編ということもないので『誰か』読んでいなくても大丈夫。
でも読んでいるとキャラがわかりやすいかもしれませんね。

◆本の感想リスト◆
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