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kigi's Book Diary

本の感想ブログ

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「太宰治の辞書」 北村薫

「円紫さんと私」シリーズ17年ぶりの新作。
「六の宮の姫君」で就職内定した私は「朝霧」で編集者になり、
ここではもう母親になっています。
時間の経過を感じてしまいますね・・・



今回はタイトルを見ればわかるように太宰の謎解き。
取り上げられるのは太宰治の短編「女生徒」。
実在する女学生の日記をもとに書き上げた短編小説の創作過程の謎解きです。

でも「女生徒」も元になった日記も読んでいないので
イマイチ入り込めませんでした。
「六の宮の姫君」の時は芥川の作品も読んでいたので、
わかりやすかったんですけどね

太宰作品と言えば、退廃と自虐のイメージに惹かれて読んだのだけれど、
意外にもあっさりした内容で拍子抜けしたんですよね。
その分、読みやすかったですけどね。
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テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
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「悪医」久坂部羊

本当に悪い医者とはどういう医者なのか、
医者と患者の認識と知識の差から来る気持ちのすれ違いを描いた小説。

患者は『治療』イコール『病気を治すこと』と思い込んでいるが
医療者は『治療』イコール『やり過ぎると大変なことになる』ってことを知ってる
----------------------------------------------------------

ガンで余命3ヶ月を宣告された小仲辰郎52才。
医者に「もう治療法がない」と言われて絶望と怒りで病院を飛び出し、
自分を治してくれる医者を探す。
テレビやネットで話題になった病院を転々として
次々に新しい治療法を試してみるけれど、
検査結果は悪くなるだけで、体力もなくなってしまう。

一方、治療法はないと宣告した医者の森川も悩んでいた。
医者の使命は患者の命を延ばすことと考えている森川には、
命を縮めるとわかっている治療は出来ない。

医者は病気と治療法、体力を判断して最善と思われる方法を提案する。
しかし患者の方は自分は治ると信じているから
治療をしない医者はやる気のないダメ医者と決めつける。

抗がん剤の副作用で命を縮める状態だと言われても
治療を続けてほしいと望む患者。
人間の命には限りがあるし、医者は全能の神ではない。
どこで諦めるか、どこでキリをつけるか答えのない課題ですね。

ちょっと思ったのは主人公の小仲を筆頭として
ここに登場する患者はみんな自分にノルマを課して
自分で自分を追い詰めるタイプばかりなんですよね。
ほどほどというか適当というか、心のゆとりは大事かもしれないと思いました。

「怒りが症状を悪化させる」「痛みが出る」というのは
経験上とても納得できたので。

人間は全能の神ではないから出来ることをするしかないとは思いますが、
自分のこととなると理性だけでは割り切れない感情が出るから
難しいですね。
テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
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「二度のお別れ」 黒川博行

「大博打」が面白かったので、また黒川作品。
これも面白かった。
誘拐ものです。

三協銀行新大阪支店に強盗が押し入った。
客の一人が強盗を取り押さえようとしたが逆に撃たれ、
さらに人質として連れ去られてしまう。
警察は重傷を負ったと思われる人質と犯人を捜索するが、
そんな中、警察に身代金1億円要求の手紙と人質の小指が届く。

銀行強盗が営利誘拐に変わってしまうというのは、
犯罪としての質が違うから上手くいくのか疑問になりますが、
そこは読んでみればわかるということ。

読みどころはなんといっても全体の半分を占める身代金受け渡し場面。
次々に変わる犯人の意図が読めず翻弄される警察。
これはまだ携帯電話がなかったころなので、
ちょっとじれったいところもありますが、緊張感があって面白かった。

解説にも書かれてたけど、ラストがちょっと残念。

ついでに書いちゃうけど、泡坂妻夫の「湖底のまつり」はダメでした。
テーマ : 推理小説・ミステリー    ジャンル : 本・雑誌
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「大博打」 黒川博行

誘拐ものです。
黒川作品は読まず嫌いをしていたんですが、これは面白かった。

72歳の老人が誘拐され、息子である会社社長に身代金の要求があった。
それがなんと、金塊2トンという、とんでもない要求。
金額も大きいが当然重量も大きい!
はたして犯人は、どうやって受け取るつもりなのか?

この受け渡しのトリックもなかなか盲点で面白いのですが、
なんといっても読みどころは誘拐された老人のキャラ。
大阪商人というか、なかなかの曲者で「大誘拐」のお爺さん版という感じ。
私は「大誘拐」はあまりがハマらなかったので、こちらが方が好きですね。

関東人としてちょっと取っつきにくいところは登場人物のキャラが濃いところかな(笑)

冒頭、身代金を運ぶ車を密かに尾行して警護する警察の車。
その中の会話は、「退屈やな。ラジオかけてくれ」えっ(・_・;)
ラジオで流れるナイター中継、そして始まる阪神談議(笑)

もう一人、身代金を運ぶのは、なぜか社長の愛人なんだけど、
この女がまたとんでもない行動を・・・
まあ、愛人の父親の安否なんかどうでもいいよね。自分が大事。
でもびっくり(笑)

そんな始まり方ですが、読後感はいいし、
新喜劇みたいな警察に慣れれば、かなり面白かったです(^・^)


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「こわい部屋」謎のギャラリー 北村薫編

新潮文庫の「謎のギャラリー こわい部屋」ちくま文庫新装版。
ボーナストラックとして「価値の問題」が追加。

ホラーというより、世の中やっぱり人間が一番怖いという話が多いです。

この中で特に読みたかったのは
「待っていたのは」ディーノ・ブッツァーティ。

カタストロフィに向かう流れに妙な現実感があってこわい。

汽車の乗継で見知らぬ駅に降り立った若い夫婦。
暑い車内で立ちっぱなしだった二人は、疲れきった体を休めるために
一晩の宿を探すけれど、なぜか宿はどこも満室。

やっと見つけた旅行者用休憩所で浴場を見つけたけれど、
そこにも長い行列ができていた。
しかも妻が身分証明者をなくしたために風呂にも入れない。

不満を抱えて外に出た二人は公園を見つけ・・・

若くて勝手な女性の悲劇。

異常なことなのに違和感のない流れで起こるところも恐ろしいけれど、
一番怖いところは、うっかりすると加害者の視点で読んでしまいそうになるところかもしれません。

二十六階の恐怖 ドナルド・ホーニグ

タイトル通り。
高所の恐怖というのは、進むも恐怖、戻るも恐怖。
どうにもこうにも二度と安全な場所に戻れないという恐怖なんですね。

ナツメグの味 ジョン・コリア

これも妙に身近な恐怖。
なんというか”スイッチ”がある人が増えた気がします。

全20編
チャイナファンタジー 南伸坊
7階/待っていたのは ディーノ・ブッツァーティ
お月さまと馬賊/マナイタの化けた話 小熊秀雄
四つの文字 林房雄
煙の環 クレイブ・ライス
お父ちゃん似 ブライアン・オサリバン
懐かしき我が家 ジーン・リース
やさしいお願い 樹下太郎
どなたをお望み? ヘンリィ・スレッサー
避暑地の出来事 アン・ウォルシュ
ねずみ狩り ヘンリィ・カットナー
死者のポケットの中には ジャック・フィニィ
二十六階の恐怖 ドナルド・ホーニグ
ナツメグの味 ジョン・コリア
光と影 フョードル・ソログープ
斧 ガストン・ルルー
夏と花火と私の死体 乙一
価値の問題 C・L・スイーニイ
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「透明な一日」 北川歩実

ずいぶん前に「猿の証言」を読んで、なんとなく読みにくい作家さんだと思った記憶が
あるけど、やっぱり読みにくかった。
ではなぜ読んだのかというと、例によって「どんでん返しが見事」というコピーに釣られたから(笑)



記憶が再生できず永遠に同じ一日を繰り返す父親、
娘の成長も父親の記憶の中では12歳で止まったまま。
そんな娘が婚約者を連れて父の元にあいさつにやってくる。

実は、娘とその婚約者は過去のある事件の被害者という共通点があった。
ふたりとも一連の放火事件で母親を亡くしていた。
そのふたりが結びついたことが、あらたな連続殺人に発展する。

女性の登場人物が性格的にきつい人間ばかりで、そこでつまずいてしまいました。
でも、伏線も充分だしトリックも意外。
この世界になじめる人には面白いかもしれません。 

続きはネタバレです。

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「サクリファイス」 近藤史恵

本を開けたときの第一印象は「わ~、行間が広い」(笑)
だから長編でも、あっという間に読めてしまいます。

以下はかなり否定的感想なので、この作品が好きな人は読まないでね。





さて、いいですか。
残念ながら、この本は苦手。

ミステリーとしては面白いです。
ミスリードからの逆転と、次々に予想を裏切られていく展開。
最後まで引き込まれて読みました。

でも読み進むにつれて嫌な気持ちが残ってしまいました。
それは登場するすべての人物に対して。

自転車レースのことはなにも知らないけど、本当にこういう世界なの?
団体競技なのに勝利は個人に与えられること、
アシスト役はアシスト役に徹すること、
エースの自転車にアクシデントがあったら、
アシスト役は自分の自転車を差し出して、自分はリタイアするなんて、
見てて辛くなるだけのような気がする。

もちろん選手はそういう競技だとわかってやってるんだから、
エースが勝てればそれでいいんだろうけど、私は見たくないですね。

これがヨーロッパで人気の競技というのも意外。
なんか個人主義のイメージが強いので。

でもむしろ日常的に集団に忠誠であることを要求されている日本人の方が
スポーツとしてこういう競技をやることは苦手かもしれないですね。

あ、そうか、日本人は団体競技なのに最終的に個が勝つことが苦手なのかもしれない。
勝つも負けるもみんな一緒というのが好きなのよね、たぶん。

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続きはネタバレです。

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「1950年のバックトス」 北村薫 

短編集。
95年から2007年まで様々な雑誌に掲載された短編23作を収録。

それぞれの作品の趣向も様々で、ホラー、謎解き、日常のスケッチ、人情話まで
いろいろな話が読めます。
感想は、とにかく「上手い!」の一言に尽きます。



タイトルになっている「1950年のバックトス」は野球の話。
意外性と種明かし、ラストの感動、短編小説のお手本のような1編。
やはりこれが一番面白かったです。

「昔町」は現在の昭和ブームを予言したような作品。
でも昭和ってそんなにいい時代だったのかな?
懐かしいというのはわかるけど。

ノスタルジーといえば「小正月」も、しみじみさせられました。
「恐怖映画」も、ある意味ほほえましく味のある作品でした。

気軽に読める1冊。

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